私は仕事先に向かうのに、自転車を使うことがあるのですが、漕ぐのが結構大変なのと、骨盤が立ちにくく腰への負担が気になっていたので、なんとかならないかと椅子の高さを変えることにしました。

 

元々の椅子の高さは、ほぼ1番下に設定していました。

 

これは、私が普段持ち歩く荷物が重く、誤ってこけてしまわないように、私の短い脚でも地面に足が完全に着くようにするためです。

 

ただ、現在持ち歩く荷物を断捨離したので、荷物自体は軽くなっています(それでも人からは重いといわれますが)。

 

そこで、自転車を漕ぎやすくすることに目的とした高さにすることにしました。

 

自転車を漕ぎやすく、また腰の負担を減らすためには、3つの90度が保てる高さにしなければなりません。

 

3つの90度とは、身体に負担の少ない座り方で、足関節、膝関節、股関節を90度に折り曲げた状態のことをいいます。

この状態だと、背骨がきちんと上下に積み上がっているので、身体が安定し、かつ脱力して座ることができます。

 

問題は、その3つの90度をどの状態に合わせるかです。

 

というのは、自転車はただ座っているだけでなく、漕ぎ続けなければなりません。

 

つまり、常に関節角度が変化しつづけるのです。

 

よって、ペダルが一番上に来た時に合わせるべきか、一番下に来た時に合わせるべきか、中間にするかが問題になります。

 

私は、一番上に合わせることにしました。

 

なぜなら、一番下に合わせてしまうと、ペダルが一番上にきたときにペダルを下に押す力が発揮しにくくなる上、体重を漕ぐ力に変換しにくいからです。

 

股関節角度が90度よりも小さくなるからです。

 

また、中間だと、ペダルが上に来た時に、股関節角度が90度よりも小さくなるので、骨盤を立てるのがしんどくなるからです。

 

一番上であれば、股関節は90度よりも小さい角度になることはないし、ペダルを漕ぐのに体重を利用することができます。

 

実際にサドルをその高さに合わせてみると、骨盤を立てるのに余計な力をつかわなくて済むので楽になりました。

 

そして、骨盤が立っている証拠ともいえる坐骨がサドルに押し付けられる感覚もあり、身体が安定します。

 

さらに漕ぐのに体重が利用できるので、軽い力ですいすい進んでくれるようになりました。

 

もし、ペダルに足が届くなら、股関節が90度以上に開いたとしても椅子を高くしてもいいかもしれません。

 

立つ姿勢に近づくので、より骨盤は立ちやすく、体重をかけやすくなるでしょう。

 

このあたりは個人差があるので、座りやすく漕ぎやすいように微調整してあげるといいと思います。

 

このように、物の形は、目的により形が変わります。

 

人の身体も同様です。

 

マラソン選手が長く走るために、負担をかけないように、細く軽い身体になっていきます。

 

力士なら、押し負けないように、体重は重くなりますし、重心を下げて安定するために、深くしゃがめる柔軟性のある身体になります。

 

目的が明確であればあるほど、研ぎ澄まされます。

 

「機能美」という言葉がありますが、これは、切るために特化した日本刀の美しさを愛でる人がいるように、目的に究極に特化したものに感じる美的感覚なのでしょう。

 

良い姿勢にも、「重力に対して効率的に抵抗する」という目的のもと、美しさが生まれると私は思います。

 

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