僕が、姿勢と重力との関わりを
理論的に考えるようになってから、
ずっと考え続けていることがあります。
それは、「なぜ重力が発生するのか?」
ということです。
正直、重力の発生についてわからなくても、
姿勢を考えるにおいては、
「重力が発生している」
という事実と
重力は地球上の何者にも何物にも
加えられる力である
あることがわかれば
十分です。
姿勢と重力との
かかわりについて
興味があれば、
以下の記事を読んでみてください。
姿勢における重力について
考えるなら、
わざわざ「なぜ重力が発生するのか?」
なんて考える必要はありません。
ただ、ふとしたときに
頭をよぎってしまうのです。
今回は、なぜ重力が発生するのかについて、
僕なりの考えを書いていきたいと思います。
僕は学者ではないので、
素粒子がうんぬんみたいな
詳しい話は期待しないでください。
逆に、ちょっとした
知的好奇心がある人なら、
楽しんでもらえると
思います。
できる限り用語の
解説も入れていくので、
難しそうだと敬遠せずに、
興味があれば読み進めてみてください。
僕がぼんやりと理解というか
考えている範囲で書きますね。
重力の定義から問題点を洗い出す
まず、前提として、
関連する言葉の
定義を確認したいと思います。
そもそも、重力とは何かと言えば、
地球の引力と自転の遠心力を
合わせた力のことをいいます。
ざっくりいうと
重力=引力+遠心力
なわけです。
そして、引力とは
すべての質量を持つ物体に
生じている互いに
引っ張り合う力
のことをいいます。
ちなみに、引力と重力は
ごっちゃにして使いがちですが
厳密にいえば地球の自転の遠心力が
考慮されているか
どうかの違いがあるのです。
もちろん、緻密な計算を
するような場面でないと
ごっちゃにしても問題ないし、
姿勢を考える上でも
そこまで厳密に考える
必要はありません。
重力に話を戻すと、
重力の定義に出てくる
もう1つの力
遠心力は地球が回転することで
生じる力です。
なので、重力がなぜ発生するかという問題は、
正確にはなぜ引力が生じるのかという問題
であると考えられます。
引力について~万有引力の法則~
引力といえば真っ先に
頭に思い浮かぶのが
万有引力の法則です。
アイザック・ニュートンが、
リンゴが地面に落ちるのを見て
思いついたという話は有名ですね。
事実ではないって
話も聞きますけど。
とにかく
学生時代に習って
いるはずなので、
あなたも記憶には
あるはずです。
万有引力の法則とは
文字通り
すべての質量を持つ物体に
引力が生じているとする
考え方をといいます。
すでにお伝えしましたが、
引力は地球にあるのはもちろん
僕たち人間にもあります。
ただ、僕たちに比べて
地球の質量が果てしなく大きく、
それに伴って引力が
果てしなく強いので、
あなたの引力が
わかりにくくなっているだけです。
引きつけあっているはずなのに、
実感としては地球に
引き寄せられていますもんね。
ジャンプすると、
自分が地面に落ちていく
ことはあっても、
地面が自分に向かって
迫ってくるなんて
思ったことありませんよね。
地球をはじめとした星の引力は、
それだけ大きな力で特別だからなのか
「重力」という名前で呼ばれるのでしょう。
知らんけど(大阪人の常套句)
質量について
「質量」という言葉が出てきましたが、
重さ(重量)との違いについて
ごっちゃに理解している人
が多いです。
まあ日常ではごっちゃにしても
なんら支障がないからなんですけど、
ここでは違いがわかったほうが
混乱が少なくなると思うので、
ここで触れておきます。
わかっている人は
飛ばしちゃってください。
まずは定義から。
質量とは物体のもつ物質の量のことで、
「物体の動かしくさ」の程度を「量」として表現
しています。
一方、重さ(重量)っていうのは、
物体にはたらく重力の大きさ
のことです。
「量」ではなく「力の大きさ」
を表しているのです。
ちなみに、体重計で測っている
体重は「身体の重さ」です。
質量をはかるのは
天秤(てんびん)ですね。
質量と重量の違い
を伝えるのに
よく言われるのが
地球と月の例です。
地球上で6kgの物質が
あります。
もちろん、この物質と
6kgの分銅を天秤に乗せると
つりあいます。
体重計に6kgのものを乗せると、
地球上では6kgです。
地球上ではほぼ質量=重量になります。
だから、ごっちゃに理解しても
普段は支障がないのです。
では、この物質を、
月に持って行ったとします。
月の引力は、
地球の約1/6です。
体重計に月で6kgのものを乗せると、
1kgと表示されます。
これは、物質にかかる力(引力)が
1/6になるためです。
ところが、天秤の場合は、
分銅自体の重さも1/6になるため、
重量が地球上で6kg、
月で1kgの物質も、
6kgの分銅とつりあいます。
つまり、この物質は6kgの分銅と
同じ質量がある、ということなります。
地球上で質量6kg、重量6kgの物質は、
月面では質量6kg、重量1kgとなるのです。
質量と重量の違いについて
理解してもらえましたかね?
質量をどれだけの強さの
重力が引き寄せるかで、
重さ(重量)は決まってきます。
しかし、質量はその量が変わらない限り
どこに行こうが重力が変わろうが
同じ質量なのですね。
なぜ重量(引力)が発生するか?
2つの考え方
さて、用語の説明もできたところで、
いよいよ本題に入っていきたいと思います。
重力がなぜ発生するかについて、
僕もいろいろ調べたことがあります。
そこから僕が理解したことは、
なぜ重力(引力)が発生するか
という問題については、
どうやら大きく2つの考え方
に分かれていることです。
1つは、
引力を発生させる何か
(目に見えない物質?)があって、
その影響で物体に引力が
生じているとする考え方です。
鉄を引き付ける性質を持つ磁石のように
引力を発生する性質をもつ何かが
存在すると考えているわけです。
物質が引力を
発生させるとする
この考え方を
ここでは勝手に
「能動的発生説」
と名付けます。
もう1つは、
物体の存在が空間の歪みを生じさせ、
その歪みが常に解消されようとすることで
発生する力が引力だとする考え方です。
う~ん難しい。
なんとか例えてみましょう。
お湯を満タンに
入れた風呂を空間だとします。
そして、風呂は常に
満タンになろうとします。
このとき、何かが風呂に入ると
お湯があふれますよね?
これが空間の歪みです。
そして、あふれたお湯は
こぼれることを許されず、
風呂に戻ろうとします。
この戻ろうとするのが
引力だというわけです。
当然、人が湯舟につかっているので、
お湯は元に戻れません。
だからこそ、引力は常に
発生し続けていると考えられるわけですね。
つまり、この考え方は
物体の存在により
に発生させられた力で
あると考えるのです。
この考え方を
ここでは勝手に
「受動的発生説」
と名付けます。
僕個人の考察
僕には上に挙げた2つの考え方
以外はわかりません。
なので、どちらの
考え方を支持したいと
思います。
正直甲乙つけがたい
ところではあるのですが、
個人的には、
受動的発生説を支持したいです。
能動的発生説の場合、
なにかが引力を発生させると考えますが、
その引力を発生させる
エネルギーはどこから
もたらされるのかが疑問です。
まあ電子のように
引き合ったり引き離す「性質」が
あると考えられるならば、
それまでかもしれませんが。
実は、能動的発生説には
もうひとつ疑問があって、
引力が発生させる何か存在するなら、
それは、万有引力の法則を前提とすると
すべての物質に広く分布しているはずです。
そうなってくると、
大げさな例えになりますが、
人間の身体の細胞、原子、
さらに細かい物質それぞれに
引力を発生させる何かを
持っていることになります。
そうだとすると、不規則に
引っ張り合いすぎて
すべての物質が今の形を
保っていられなくなるような
気がするのです。
以上を考えるならば、
まだ受動的発生説のほうが
腑に落ちやすいように思います。
ただ、腑に落ちやすいだけで、正直
強く推せるだけの根拠は思い当たりません。
強いて挙げるなら、
原子も不安定な状態を
電子の数を調整して解消し、
安定しようとする性質があるので、
歪みを解消という考え方が
なじみやすいということ。
また、受動的発生説だと
宇宙が膨張し続けている
ということにも納得がいきやすい
ことが根拠といえるでしょうか。
またお風呂で例えますが、
前述で、人が風呂につかってあふれたお湯は、
元に戻れないということをお伝えしました。
この「元に戻れない状態」というのは、
「お湯があふれ続ける」ということです。
空間に話を戻すと、
空間に物質が発生すれば、
その物質の質量分
空間の質量が押し出されます。
物質が存在しつづければ、
押し出された空間は
戻ることができません。
でも、僕らが押しつぶされない
ということは、押し出された空間は
どこかに逃げ場があるはずです。
その逃げ場の最終地点というのが
宇宙を膨張させることなのかなと。
テレビで袋に詰め放題の店
を見たことがありますが、
野菜を袋に詰めるために
袋を伸ばすテクニックが
紹介されていました。
押し出された空間も
ずっと宇宙という袋を
伸ばし続けているから
宇宙も膨張している
と考えると僕は
納得しやすいのです。
この根拠に対しても、
物質がどのように
発生するのか
という謎が残るかも
しれませんが。。。
以上を見ると、
現在わかっている状況を
説明しやすい受動的発生説のほうが
学問的にも優勢じゃないのかな
と思います。
能動的発生説では、
宇宙の膨張を別のところから
説明しないといけませんからね。
(宇宙の膨張があふれた空間である
ことが前提ですけど)
なぜ重力(引力)が発生するのか?
についての僕の考えは以上です。
姿勢を理解するためには、
冒頭に書いたとおり、
ここまで
考える必要はありません。
しかし、姿勢や、
身体の使い方、トレーニング自体については
まだまだ考えられることがあるはずです。
例えば、トレーニング
がうまくいったかどうかの
理由を
「調子の良し悪し」で
片づけていませんか?
実は、調子の良いときにはしていて、
調子の悪いときにはしていなかった
身体の使い方があるかもしれないのです。
つまり、調子ではなく、
物理的に別の要素があるかも
しれないのですね。
そのように理解していくことが、
身体の使い方の
再現性(何度も同じことができること)を
高めてくれます。
トレーニングの世界に限らずかもしれませんが、
「○○したら××になる」ということはお伝えしても、
なぜそうなるかという理由についての
「理解」は軽視されがちです。
確かに、小難しいことを理解するのは面倒くさいし、
最初は面白くないかもしれません。
しかし、この因果関係を理解しよう
とすることが、
本質を近づくことであり、
応用できる知恵として活きるのです。
少しでも多くの人が、
この記事を読んで
考えること、理解することに
価値を感じてもらえるように
なればうれしいです。
本質的な姿勢改善をするなら考え方から見直しましょう
記事を読んでいただいてありがとうございます。
僕は【身体と心を「楽」にして人生をより快適する】
ということをテーマに情報発信しています。
姿勢は、生まれてから死ぬまで365日24時間
ずっと関わることになるものです。
なので、その積み重ねの影響力は大きいものです。
姿勢次第で自分の身体に枷をかけ
身体の動きを抑え込んでしまったり
身体を痛めてしまうことがあれば、
意識せず自分自身を抑え込んでいる
枷から自分を解放し
身体を軽やかに痛みなく
思い通りに動かせることになります。
身体と心はつながっていて
不可分な関係なので、
身体の調子が悪ければ
心も当然暗くふさぎ込んで
しまうことになるし、
調子が良ければ明るく
前向きになってきます。
つまり、姿勢を改善することは、
最も簡単で確実な自己改善法なのです。
しかし、姿勢について学ぶ機会はほぼなく、
「なんとなくこうだろう」という
常識で固められてしまっています。
そのため、姿勢を良くしようと
努力しているにもかかわらず
姿勢が一向に良くならないという
状態になってしまっていることを
よく聞きます。
根本から姿勢改善するためには、
この常識から抜け出さなくては
なりません。
姿勢改善に必要なのは
「背筋を伸ばすこと」でも
「胸を張ること」でも
「筋肉をつけること」でも
「意識すること」でも
ありません。
本当に必要なのは
「姿勢の本質を理解すること」です。
そこで、僕は根本的な姿勢改善できる人
が少しでも増えるように、
姿勢の本質から理解を深め改善する方法を
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