本ホームページでは、「乗せる」と「押す」を使い分けています。これは、無駄な力を抜き、必要なところで力を発揮するために重要な概念です。
では、「乗せる」と「押す」の違いとは一体何でしょうか?
例えば、立っている状態で考えてみましょう。
普段何気なく立っているとき、床を「押す」なんて意識はないはずです。実は、このとき、重力によって床に向かって体重分、力が発生している状態なのです。
「押す」意識がないのは、重力によって力が発生しているからですね。
そして、この体重分の力の発生に対して、床は、立っている人に対して、重力で発生した力と同じ分だけ、反対向きの力(体重で押された力は下向きの力なので、この場合は上向き)の力が発生します。
この、押されると押し返される力のやりとりのことを、作用反作用の法則といいます。ニュートンの法則の第3法則ですね。
この法則により、力の釣り合いがとれ(力を打ち消し合い)、立って静止している状態が成り立っているのです。床は動かないので、加えられた力をそのまま返すだけになります。
この必要最低限度の力を与えている状態が「乗せる」なのです。
では、ジャンプしようとするときはどうでしょう。
このときは、しっかりと床を踏み抜こうとするはずです。つまり、床を「押し」ます。
この床を押す力が身体を浮かすのに充分加えられると、ジャンプできます。床が動かずに与えられた力を跳ね返してくれるからですね。この必要最低限以上に力を加えた状態を「押す」といいます。
さらに、ジャンプするには至らないけど、体重以上の力で床を押した場合はどうなるでしょうか?
たとえば、床の上に立った状態で、床を踏みつけようとしてみてください。
どうなりましたか?
おそらく、大腿や臀部に力が入るだけで、身体は微動だにしないでしょう。トレーニングにとっては重要な部分になることもあるのですが、これは「立つ」という行為においては、無駄な力になります。
そのため、無駄な力を使わないようにするためには、「乗せる」で十分な場合と「押す」必要がある場合を、的確に使い分ける必要があります。
余談ですが、ここまでは、力を加える話をしてきましたが、逆に、体重以下の力、厳密には床に与える力が「立つ」のに最低限必要な分以下になった場合はどうでしょうか?
この場合は、膝が曲がり、しゃがんでいくことになります。
しゃがんでいった状態から、床を「押す」と、再び立ち上がっていき、スクワットになります。
この記事で書いたことは、腕立て伏せなどの手をつかったものも同様です。ぜひ、頭の片隅に入れてトレーニングしてみてください。
本質的な姿勢改善をするなら考え方から見直しましょう
記事を読んでいただいてありがとうございます。
僕は【身体と心を「楽」にして人生をより快適する】
ということをテーマに情報発信しています。
姿勢は、生まれてから死ぬまで365日24時間
ずっと関わることになるものです。
なので、その積み重ねの影響力は大きいものです。
姿勢次第で自分の身体に枷をかけ
身体の動きを抑え込んでしまったり
身体を痛めてしまうことがあれば、
意識せず自分自身を抑え込んでいる
枷から自分を解放し
身体を軽やかに痛みなく
思い通りに動かせることになります。
身体と心はつながっていて
不可分な関係なので、
身体の調子が悪ければ
心も当然暗くふさぎ込んで
しまうことになるし、
調子が良ければ明るく
前向きになってきます。
つまり、姿勢を改善することは、
最も簡単で確実な自己改善法なのです。
しかし、姿勢について学ぶ機会はほぼなく、
「なんとなくこうだろう」という
常識で固められてしまっています。
そのため、姿勢を良くしようと
努力しているにもかかわらず
姿勢が一向に良くならないという
状態になってしまっていることを
よく聞きます。
根本から姿勢改善するためには、
この常識から抜け出さなくては
なりません。
姿勢改善に必要なのは
「背筋を伸ばすこと」でも
「胸を張ること」でも
「筋肉をつけること」でも
「意識すること」でも
ありません。
本当に必要なのは
「姿勢の本質を理解すること」です。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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