柔軟性は、幼少期が最も柔らかく、年齢を重ねるごとに固くなってきます。
なので、幼少期にストレッチなどをして柔軟性を高めておくと、その柔軟性が維持されやすいです。
バレエなどの経験者が知り合いにいたら、開脚前屈でべったり上半身を倒せるのを間近で見たこともあるかもしれません。
さすがに、それと同等の柔軟性を手に入れるのは難しいかもしれませんが、立って前屈して床に手をつけるくらいの柔軟性なら、努力次第で手に入れることができます。
僕自身も、高校生のころからトレーニングして身体は鍛えていましたが、ストレッチを面倒に思ってほとんど行ってこなかったため、トレーナーになる以前は、前屈がほとんど前に倒れないほどガッチガチに身体が固かったです。
それでも、トレーナーの勉強をしたり、トレーニングで身体を痛めたりするうちに、柔軟性の重要性に気づき、ストレッチを継続的に行うことで、人並み以上の柔軟性を身につけることができました。
また、トレーナーとしてお客様を見させてもらう経験を積む中で、柔軟性が筋力と同等くらいの重要性があることを思い知らされました。
今回の動画は、そんな経験と、Clever Body Trainingの理論を踏まえ、ストレッチのコツを2つに絞りました。
実際にお客様に指導する中で、このコツを踏まえたストレッチをしてもらい、柔軟性を向上させています。
ストレッチをしても身体が柔らかくなかなかならない人というのは、力任せにストレッチする傾向があります。
筋肉は、急激に伸ばされると伸張反射といって、筋肉の組織を守るために、急激に縮まろうとする反射機構があります。
勢いをつけると、この伸張反射が働いてしまうので、筋肉が縮んでしまい、ストレッチの効率が落ちてしまうのです。
時間をかけて伸ばすことで、この伸張反射を起こさないように、また、起きた上でもなお伸ばしていくようになります。
そのため、ストレッチでは最低10秒以上は必要なのです。
1つ目のコツ、体重を利用するというのは、身体が柔らかい人は、実はみんなできているのです。
ある程度柔軟性がないと体重は利用しづらいので、同じ努力をしても、柔らかい人はどんどん柔らかくなるし、固い人はなかなか柔らかくならないという傾向をつくってしまいます。
2つ目のコツの、固い部分こそ伸ばすというのも、なかなか実践できていないポイントです。
どうしても、自分が得意な部分だったり、楽にやりやすいストレッチに偏りがちになるんですよね。
他にも、フィットネスクラブのように人前でストレッチする人は、気恥ずかしさもあって、柔らかい部位に偏りがちなのかもしれません。
筋肉は常に対の働きをする存在があり、その対の関係で引っ張り合って力のバランスをとっています。
なので、一方が柔らかくなりすぎると、必ず他方が引っ張るので、結局その引っ張りに負けないように、柔らかくなった部分も負荷がかかり続け、再度固くなってしまいます。
それを防ぐためにも、バランス良くストレッチしてやる必要があります。
また、動画にあるように、角度も少しづつ変えながら、固い部分をストレッチするようにしたほうがいいです。
学校で授業する際に、授業の内容を1番学力の低い生徒に合わせなければならないように、柔軟性も、1番固い部分に合わせるように表れてきます。
僕は、ストレッチは柔らかくするためだけでなく、固い部分を探すために行うものであるとも思います。
固い部分を探し、伸ばしてやることで、その対の働きをする筋肉も力を抜けることになり、全体として柔軟性が向上しやすくなります。
身体が固いのは、もちろん、そもそもの柔軟性が低いこともありますが、実は、積み木の崩れや対の関係の筋肉の固さから、力が抜けないからということもあるのです。
できるだけ無駄な力を抜き、真の自分の身体の柔軟性を表に出した上で、ストレッチするように意識すべきです。
もちろん、今回の動画に挙げた以外にも、ストレッチのコツはあります。
今回挙げたのは最低限のコツです。
また、別の機会に、他のコツもお伝えしていこうと思います。