トレーニング

ジャンプ力向上の目的でスクワットをする場合には注意〜スクワットとジャンプの身体の使い方の違い〜

日常生活でジャンプすることはあまりないとは思いますが、スポーツにおいてはジャンプ力が問われるものがあります。

そして、ジャンプ力向上を目指すためのトレーニングとして、スクワットは基本的なトレーニングとして選択されやすい種目ではないでしょうか。

両足で踏み切ってジャンプする場合、見た目上はほとんどスクワットと同じですしね。

しかし、実はスクワットとジャンプでは、目的が違うので当然身体の使い方も違ってきます。

今回は、そのスクワットとジャンプの違いについてお伝えしていきます。

まずは、前述したように、目的の違いから説明していきます。

スクワットは単純に立ちしゃがみするのが目的です。

なので、足が地面から離れることがありません。

一方、ジャンプでは、スポーツにより目的は多少変わるでしょうが、高く(遠く)に飛ぶということが目的に考えられます。

なので、当たり前ですが、身体を地面から離すことになります。

以上より、スクワットとジャンプの大きな違いというのは、身体が地面から離れるか否かにあることがわかります。

言われてみれば、「当たり前」と思うかもしれませんが、この違いはとても重要です。

この違いこそが、身体の使い方に違いを生じさせるからです。

では、どのような違いを生じさせるのでしょうか?

それは、必要となる力です。

地面から足が離れないスクワットの場合は、体重を支えるだけの力があれば基本的に十分です。

その力は、立つことができるだけで、地面に対して必要な力は与えているので、改めて地面に向かって力(地面に対して垂直な向き与える力)を与える必要はありません。

それは、どんなに重いウェイトを背負うことになっても同様です。

一方、地面から足が離れることになるジャンプの場合、体重を支える力に加えて、体重を重力に反して地面から浮かせるだけの力が必要になります。

そのため、スクワットと違って、地面に対して力を加えなければなりません。

加えた力が大きいほど、地面から得られる反作用も大きくなり、高くジャンプすることができるのです。

スクワットで必要な力
ジャンプで必要な力

スクワット、ジャンプそれぞれに必要な力がわかれば、それに応じた身体の使い方を考えることができます。

スクワットの場合は、前述のように立てているならば、改めて地面に対して力を加える必要はありません。

それどころか、地面に対して力を加えてしまうと、余計な反作用が身体に返ってくることになります。

足が地面から離れないスクワットでは、余計は反作用の力の逃げ場がないので、結果フォームを崩させるような力になってしまいます。

スクワットでは、地面にできるだけ力を加えないように動作する身体の使い方をすることが適切であると考えることができるのです。

Clever Body Trainingでは、そのための身体の使い方を「ジャッキ作用」と名付け、別記事にて説明しております。

スクワットでは地面を踏まないのです。

スクワットで重い重量を挙げられる人は、ジャッキ作用を理解しているかいないかはわかりませんが、ジャッキ作用を活用した動作になっています。

一方、ジャンプにおいては、地面からの反作用が大きければ大きほど跳ぶための力となります。

できるだけ地面を大きな力で踏みこみ、できるだけ多くの反作用を得ることが、高いジャンプをするために必要な条件の1つになります。

以上のように、スクワットとジャンプでは、身体の使い方が異なるので、見た目が同じような感じだからと、ジャンプのためのトレーニングとしてスクワットを行う場合には注意が必要です。

本質的な姿勢改善をするなら考え方から見直しましょう

記事を読んでいただいてありがとうございます。

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