以前、姿勢でその人となりが
見られるというお話をしました。
実は、そのような人からの
見られ方により、実際に自らの精神面
も改善していくことについて
お伝えします。
僕は、もともと出したものは
片付けられなくてよく怒られる
ような人間でした。
片付けないといけないのは
わかっているのですが、
ついつい面倒くささが先行して
ほったらかしにしてしまうのですね。
でも、姿勢が良くなり、
人から「きちんとしてそう」
と言われると、
「きちんとしないといけない」
といけないと思うようになって、
結果、実際にきちんとするように
なってきます。
人は、与えられた役割を演じようとするのです。
そして、演じているうちに、
本物になっていくのです。
心理学的にも、そのような傾向があること
が実験によって示されています。
この実験は結構有名で、
よく「スタンフォード監獄実験」と
呼ばれているものです。
1971年、スタンフォード大学で
この実験が行われたことから名付けられました。
実験のために募集したアルバイトから、
精神的に安定していて反社会的行為に
関係したことのない人を選び、
囚人役と看守役に分けて、
それぞれの役割を演じてもらうように
したのです。
すると、実験開始後、囚人役に
不安や怒り、抑うつといった感情が
芽生え始め、看守役には、すぐに囚人に対する
攻撃的な行動が見られるようになったのです。
そして、囚人役は抵抗しない無気力状態になっていき、
看守役は実験者の見ていないところで囚人役へ暴行を
加えるようになったので、この実験は中止されたそうです。
実験期間はわずか6日でした。
人は、ある役割を割り当てられると、その役割に
沿った行動や考え方を取るようになるということを
示すことになったのです。
つまり、演技が本気になってしまうのですね。
僕の場合も、「きちんとしてそう」と
何度も言われるうちに、
その「きちんとしている人」という役割
を演じようとし、そのうちに、実際に
きちんとしている人に近づくことができているのです。
きっかけは姿勢改善です。
姿勢が良くなれば、ポジティブな印象を与える人に
なれるし、やがてそのポジティブな人に近づいて
くるのです。
これって、最高の自己啓発ではないですか?
姿勢が良くなれば、ポジティブな
スパイラルが生まれるのです。
姿勢を良くすることで、お互いを高めあえる
ような、そんな人間関係は素敵だなあと僕は
思います。