縫工筋は、人体の中で最も長い筋肉です。
この縫工筋の「縫工」という名前にも由来があります。
下でも示しているように、縫工筋はラテン語で「Sartorius」といいます。
「Sartor」は「テーラー、洋服屋、仕立て屋、仕立屋」という意味で、今は違うのかもしれませんが、仕立て屋が足を組んであぐらの姿勢(股関節の屈曲・外旋・外転、膝関節屈曲)で仕事をするらしく、そのとき縫工筋がちょうど働くことに由来しているそうです。
本当に縫工筋の作用のほとんどをカバーしてます。
今回は、そんな縫工筋についてお伝えします。
縫工筋(Sartorius)


起始
上前腸骨棘
停止
脛骨粗面内側に鵞足(浅鵞足)となり付着(薄筋および半腱様筋の停止腱と合体)
作用
・股関節:屈曲、外転、外旋
・膝関節:屈曲、内旋
神経支配
大腿神経(L2~L3)
コメント
本当にあぐらのために存在するような筋肉です。
ただ、縫工筋を見ていると、筋肉の形が平べったく、太腿をつつむような印象があります。
太腿の筋肉は大きくて重いので、腸脛靭帯や薄筋と一緒に、太腿の形を保つために働いているのではないかと思ったりもします。
もし、形が保たれていなければ、脚を振り回したとき(歩く動作や蹴る動作のような)に筋肉が揺れてしまい、その揺れに身体のバランスを崩されるのではないかと考えられます。
そのことは、昔、教科書をパンパンに詰めたランドセルを振り回して遊んでいたときに、逆にランドセルにふりまわされていた記憶から思い至りました。
また、重たいもの、しかも回転軸から離れた重たいものを振り回す大変さは、ケトルベルを振り回してみても感じることができるでしょう。
ランドセルはくれぐれも真似しないように。
肩掛けの部分がちぎれたり部品が取れたりしてしまうかもしれませんからね。
試すならケトルベルをおすすめします。