肩を動かすと痛いということはよく聞きます。
普段あまり意識しないでしょうが、肩を動かすと痛いとなると、いろんな動作がしにくくなって不便です。
ただ肩を動かすと痛い場合、実は肩を動かそうするから痛いという身体の使い方の部分からきていることも多いのです。
なんだか哲学みたいな言い方になってしまってますが(笑)
今回はそれがどういうことかについてお伝えしていきます。
肩の動きは、主に、肩と肩甲骨により成り立っています。
肩から動かそうとすると、肩甲骨(背中にある蝶の羽のような骨)があまり動かず、肩関節ばかりに負担がかかり、肩を痛める原因になってしまう可能性があります。
肩甲骨を動かすためには、背中から動かすというイメージが必要です!もっというと、背中の筋肉で肩甲骨を下方にすべらせることにより、肩を上へ持ち上げてくる、クレーンをイメージしてもらうとわかりやすいとは思います。背中の感覚を得るのが難しいですが。
ただ、あまりに肩甲骨を使っていないと、肩甲骨まわりの筋肉が硬くなってしまい、イメージ通りに動かしにくくなってしまっているかもしれません。
もうちょっと詳しくいうと、肩は、鎖骨と胸骨との間の胸鎖関節、鎖骨と肩甲骨との間の肩鎖関節、肩 甲骨と上腕骨の間にある肩甲上腕関節、さらに、正式な関節ではないですが、肩甲胸郭関節という4つの関節が相互に機能することによって動いています。
多くのひとが肩を動かすイメージは、肩甲上腕関節を動かすことではないでしょうか。だから、肩甲上腕関節に関わる筋肉に負担がかかり、痛めることにつながるのです。
下の写真2枚は、肩関節から腕を前後に動かしたものです。赤丸が動きの中心です。
ちなみに、関節とは、骨と骨をつなぐジョイント部分のことです。
肩甲胸郭関節が正式な関節でないのは、肩甲骨と胸郭は、結果的に近くにあるだけで、きちんとしたジョイントがされていないからです。
肩を動かすためには、上記の関節のほか、脊柱や骨盤の状態も重要になってきます。意識としては、腕を動かすなら、みぞおちから動かすイメージを持つといいでしょう。
下の写真は、肩甲骨も動かして、みぞおちから動かす意識で腕を前後に動かしたものです。赤丸が動きの中心です。