身体の使い方・姿勢について

かかとで地面に乗る~足への荷重と骨盤との関係性~

身体の使い方の中で覚えておきたいのが、かかとを中心に地面に乗る(かかとに体重を乗せる)ようにすることです。

これは、動作時に適切な姿勢をキープできるように、さらにいえば、トレーニング時に正しいフォームを保っておくために重要なことになります。

 

たとえば、スクワットをするとき、かかとに体重が乗っていると、骨盤の前傾を保ったまま動作しやすくなります。

逆に、つま先のほうで地面を踏むようにすると、骨盤の前傾を維持することが難しくなり、しゃがんだときの安定性を保ちにくくなります。

なぜ、そのようなことが起こるかというと、地面を踏んだときに発生する力が身体にどのように影響を及ぼすかの違いです。

つま先で地面を踏もうとすると、足首が底屈しよう(足首を伸ばそう)とし、地面を踏むので、地面から、上方への力だけでなく、後方に向けての力が発生します。

この後方への力が骨盤を後傾させようとするので、骨盤の前傾を維持するのが難しいのです。

かかとで踏もうとする場合、足首を背屈しよう(足首を立てよう)として地面を踏むので、地面から、後方に向けての力は発生しません。

むしろ、前方に向かおうとする力が身体にかかり、骨盤前傾を維持しやすくなります。

これらは、実際にやってみるとよく実感できると思います。

 

ただ、勘違いしてほしくないのが、かかとで地面を踏むということは、つま先に体重をかけてはいけないということを意味しないということです。

ポイントは足首を背屈させた状態がつくれるようになることにあります。

かかとで地面を踏みつつ、身体全体で前方に体重をかけようとすることで、足裏全体に綺麗に体重がのります。

ふくらはぎが固く、適切な背屈状態をつくりにくい人は多いので、ふくらはぎを伸ばすストレッチをしてあげるだけで、トレーニングしやすくなる人は多いでしょう。

背屈状態は歩くときにも大きな影響を及ぼします。背屈状態がつくれるからこそ、かかとからつま先までスムーズに体重移動ができます。

このことが理解できるとトレーニングがしやすくなるでしょう。

参考記事<身体安定のポイントは骨盤!?〜骨盤が向くほうに体重がかかる〜

【追記】

この記事では、「踏む」という言葉を使っていますが、立っているときも、スクワットのときも、厳密には地面を踏むわけではありません。

踏むのではなく「乗せる」という認識が適切でしょう。

踏むのが必要なのは、ジャンプやダッシュなど、身体を宙に浮かせるときだけです。

以下の記事も参考にしてください。

本質的な姿勢改善をするなら考え方から見直しましょう

記事を読んでいただいてありがとうございます。

僕は【身体と心を「楽」にして人生をより快適する】
ということをテーマに情報発信しています。

姿勢は、生まれてから死ぬまで365日24時間
ずっと関わることになるものです。

なので、その積み重ねの影響力は大きいものです。

姿勢次第で自分の身体に枷をかけ
身体の動きを抑え込んでしまったり
身体を痛めてしまうことがあれば、

意識せず自分自身を抑え込んでいる
枷から自分を解放し

身体を軽やかに痛みなく
思い通りに動かせることになります。

身体と心はつながっていて
不可分な関係なので、

身体の調子が悪ければ
心も当然暗くふさぎ込んで
しまうことになるし、

調子が良ければ明るく
前向きになってきます。

つまり、姿勢を改善することは、
最も簡単で確実な自己改善法なのです。

しかし、姿勢について学ぶ機会はほぼなく、
「なんとなくこうだろう」という
常識で固められてしまっています。

そのため、姿勢を良くしようと
努力しているにもかかわらず

姿勢が一向に良くならないという
状態になってしまっていることを
よく聞きます。

根本から姿勢改善するためには、
この常識から抜け出さなくては
なりません。

姿勢改善に必要なのは
「背筋を伸ばすこと」でも
「胸を張ること」でも
「筋肉をつけること」でも
「意識すること」でも
ありません。

本当に必要なのは
「姿勢の本質を理解すること」です。

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